プランマブロック徹底解説シリーズの連載第1回は、調達ご担当者様からのお問い合わせが多いテーマ、”プランマブロックの固定側・自由側”について徹底解説します。
概要
プランマブロックには、固定側と自由側というものが存在します。シャフトに対して一方を自由側とした場合、もう一方を固定側とすることで一般的にベアリングの調心性・順応性が生かされる形となります。ただし、固定側・自由側の選定は機械設計者の意向もありますので、必ずしもこの原則と同様であるとは限りません、機械設計者の意向を十分確認する必要があります。両側固定側・両側自由側のケースもあり得ます。
SNタイプ・Vタイプの場合
SNタイプ・Vタイプの場合、固定側とはガイドリング(位置決め輪)によってベアリングの脇を抑え、軸受が動かないよう固定された側を指します。1本のガイドリングで隙間を埋める形と、幅が薄い2本のガイドリングで両側に設置する形式から選択します。型番は例のようになります。例)SN532+SR290×10
SDタイプの場合
SDタイプの場合、固定側とは製造段階であらかじめベアリング面幅が固定側となるよう設計されたものになります。そのため、固定側の型番末尾には必ずGが付けられていますので、型番で判別することができます。例)SD540G、SD3036SG
※ただし、海外のプランマブロックメーカーでは、SDタイプの固定側であっても、SN/Vタイプと同様にガイドリングを用いて選定する場合も多いです。
自由側(全タイプ共通)
自由側は全タイプのプランマブロック共通で、ベアリングの両側にスペースが設けられ、荷重が掛かった際も調心することができるようになっています。
まとめ (プランマブロックの固定側・自由側)
一方を固定側とした場合、もう一方を自由側とする
SN/Vタイプはガイドリングを用いて固定側とする
SDタイプは型番にGが付くと固定側となる