現場担当者様に向けて、プランマブロックの組み立て手順と注意点について解説いたします。詳細は、OKSプランマブロックの取扱説明書をご確認ください。≪取扱説明書はこちら≫
組立前の点検
1.測定器具、取付工具及び潤滑材などの用意をする
■仕様工具例
No.1 | グリース |
No.2 | 隙間ゲージ |
No.3 | マイクロメーター |
No.4 | ノギス |
No.5 | モンキーレンチ |
No.6 | ベアリングナットスパナ |
No.7 | 六角レンチ |
No.8 | マイナスドライバー |
No.9 | ハンマー |
No.10 | 当金 |
2.プランマブロックの各部品を揃え、呼び番号・数量を点検する
3.シャフトをウェス等で清掃・点検する
4.シャフトの寸法精度やサビ・キズ・割れ等を確認し除去できるものは取り除く
5.プランマブロックの取付底面・内面、上下合わせ面ノックピン穴を清掃する
※発送時に塗布されている保存用グリースは拭い取り、組立時に新しいグリースを塗布する
組立手順
1.下部本体の取付
プランマブロック下部本体を取付座に仮締めする。
下部本体と取付座の間にガタがないことを確認する
2.軸受の組み込み
固定側軸受を、オイルシール(又はフエルトシール)位置決め輪(ガイドリング)と共にプランマブロック下部本体へ組み込む。オイルシールは位置を調整しながらシール溝へ入れ込む。
自由側軸受は、プランマブロック内の軸受座中央にセットする
3.軸の回転状態を確認する
軸受位置が決まったら、手で回すなどして回転に支障がないことを確認する。確認後、仮締めしておいたボルトを完全に締め付ける。取付誤差が大きいとオイルシール(又はラビリンスシール)に不具合が生じたり、軸が後頚部に当たり円滑な運転が出来なくなる為、修正するか、組立手順の初めから取付し直す。
4.グリース封入
プランマブロック内に潤滑グリースを封入する。シール接触部にも十分塗布する。
潤滑グリースの量は、軸と軸受以外のプランマブロック内空間体積の1/3程度。多く封入するし過ぎると、発熱の原因となる
5.液状ガスケット塗布
屋外で使用する場合や、水などのかかる場所に使用する場合は合わせ面に液状ガスケットを薄く塗布し、外部からの水の侵入を防ぐようにする。
塗布した液状ガスケットが、内部にはみ出して軸受や潤滑剤に入らないよう注意
6.上部本体を取付
潤滑剤を封入後、プランマブロック上部本体をかぶせ合わせ面に無理なく接していることを確認しながら、締付ボルトを十分に締め付ける。
7.タッチアップ
締付ボルトの頭などの塗装が剥がれた箇所をタッチアップする。
組立後の試運転
軸受の取付が終わったら、状態が正常であるかを確認するため試運転を行う。※表1ー検査項目と対策
【小型機械の場合】
手回しで円滑に回転するか確認し、動力運転に移行する
【大型機械の場合】
【大型機械の場合】無負荷で始動し、間欠運転を行う
1.状態確認
振動・音・回転部分の接触等の異常が無いことを確認し、動力運転を行う
動力運転は無負荷・低速で始動し、徐々に所定条件にあげてから定格運転に移行してください
2.異常時の運転停止
試運転で異常を発見した場合はすぐに運転を中止し、機械装置を点検する
3.軸受温度
必要があれば軸受を取り外して点検する。軸受温度は、運転開始の後徐々に上昇し、通常1~2時間程度で安定状態となる。
4.急激な温度上昇に注意
軸受や取付などで不具合が生じている場合、軸受温度は急激に上昇して高温になる場合がある。
※表1ー検査項目と対策
保守点検
1.軸受本来の性能を良好な状態で長く維持するため、下記の項目を初めとした保守点検が求められる。故障を未然に防止し、生産性・経済性向上に寄与する。
2.保守点検は、機械の運転条件による作業標準より定期的に行う。運転状態の監視、潤滑剤の補給或いは取り換え、定期分解などによる検査等を実施する。
3.プランマブロックは、原則的に軸受と一緒に交換する。
No | 点検項目 |
1 | 軸受の回転音 |
2 | 軸受、プランマブロックの温度 |
3 | シャフトの振動の有無 |
4 | グリースの汚れ、オイルシールの摩耗有無 |
5 | 締付ボルト・取付ボルトの緩み |
6 | 軸受外観に異常の有無 |
7 | アダプタスリーブの緩み |
8 | 座金の詰めの折損の有無 |
9 | グリースの減り、ごみ等はないか |